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これが加水分解 エアジョーダン5

一度も履いていないにもかかわらず、ソールのポリウレタンが水分子と結合し、劣化状態になってボロボロに…これが加水分解です。一度も履いていないエアジョーダン5のパープルを例に加水分解を見てみましょう。

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オリジナルのエアジョーダン5のパープル

加水分解が周知されていなかった1990年代

高校生の頃になるとお気に入りのスニーカーを見つけては、入手し眺めてニヤニヤしておりました。毎月の小遣いは5000円でしたので、そんなに大きな買い物はできません。
当時は、プレミアの付きそうなスニーカーを購入しては転売して、軍資金を増やしていました。
このエアジョーダンも、少し大き目の28.5cm、マイサイズではないので、いつかは転売でもしようかと思い、購入したものです。

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当時の値札には、43,800円という表記

これは前述した代々木公園のフリーマーケットで購入。値札には43,800円とありますが、確か30,000円だったかな。30,000円でも充分高価ですけど、43,800円というのは驚きです。バブル期だったからでしょうかね、いまでもこんな値段の靴、なかなか買えません。

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ボックスには125ドル、セールで86ドルの表記

箱付きのデッドストック、とはいえ、ストッパーとシューレースがありません。
この箱の側面に価格の記載がありますが、定価で125ドル、セールで86ドルになっています。
1991年の為替レートが、おおよそ135円くらいですから、日本円にすると16800円くらい、セールで11600円くらいですね。

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エアユニットが取れる

久しぶりに箱から出そうとすると、その時点で音を立てて崩れる感じです。
簡単にエアユニットが取り出せます。おそらく加水分解を防ぐには、水分子との結合をさせない、ということは空気との接触をしてはいけないことになり、真空状態にでもしておかない限りは避けられないと思われます。Wikipediaには3年〜5年程度で症状が発生するとのこと。そんな情報、当時はもちろんありませんでしたね。

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ヒール

ここまで綺麗に崩れると、リペアも楽にできそうな雰囲気さえ漂います。
このカラーは当時、真偽はわかりませんがフットロッカー別注といわれていてアッパーのレザーは通常はデュラバックの合成皮革でしたが、これだけ本革仕様で高級感があります。
マイケルジョーダンが試合で履くことはありませんでしたが、1990年代のアメリカらしいパープル。復刻版も出ましたが、ヒールのナイキマークはオリジナルだけです。(その後フレッシュ・プリンスという愛称で紐なしバージョンが再販されました。)

後悔することはないですが、このような状態になるスニーカーを見て、私にはひとつの鉄則ができあがったのです。

「履きたいときが、買い時である」

結局どんなに大切に保管していたとしてもこの有様。であるならば履いてあげたほうが、このスニーカーのスニーカー人生?にとっては有益だったと思うようになりました。
ブーツは経年変化という、また違った楽しみ方がありますが、少なくとも現代の科学技術を使っているスニーカーはそのクッション性と引きかえに、よくも悪くも短命となってしまいました。(悪い言い方でいえば消耗品)
私のように何十足もスニーカーを所有することは、気に入ったオニギリをいくつも買い込んでいるようなもの?
賞味期限は必ず迫ってくるんです。

将来的には、リペアができるような技術が発達し、また履ける状態がくることを祈るのみです。ちなみに加水分解は、現在発売されている最新のスニーカーでもポリウレタンを使っていれば必ず発生しますのでご注意くださいね。

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コメント

  1. ニシムラハルキ より:

    こんばんわ!!
    突然のメッセージお許しください。まだblogに記載されているジョーダン5と4はお持ちですか??お持ちでしたらお譲りしていただけませんか?